「悪役令嬢」と聞いて、皆さんはどの人物を思い浮かべるでしょうか?
私が最初に思い浮かべたのは、『シンデレラ』の義姉たちだった。
シンデレラに粗末な服を着せ、家事を押しつけて意地悪をしていた義姉たちは、自業自得の「ざまぁ」展開に。
虐げられていたシンデレラは王子と結ばれて幸せになる。
わかりやすい勧善懲悪ものだ。
私の「スカッとする!」の原体験は、この作品だったと思う。
おとぎ話で不遇な目に遭うのは、善良で真面目な「ヒロイン」。
ところが、近年流行っているのは「悪役令嬢」。
『シンデレラ』の義姉たちと違って、哀れな貴族令嬢の多くは、陰謀や冤罪によって「悪役」の立場に陥れられてしまう。
悪役令嬢たちは、無事に断罪を回避できるのか。
断罪されたのちに、別の幸せを見つけるか。
そんな「悪役令嬢たちの物語」を読みたくなるのは、「普通のヒロインが頑張る物語」よりも、理不尽からの大逆転劇がよりスカッとするからだろう。
私は10代の頃、角川スニーカー文庫や富士見ファンタジア文庫にハマり、剣と魔法のファンタジー作品に夢中になった。
大人になってフィクションや文芸小説を読むようになったけれど、歳を取れば取るほど、現実的で過酷なストーリー展開に疲れるようになってきた。
現実世界だけでも十分しんどいのに、物語の中でまでつらい追体験をしたくない。
異世界転生ファンタジーや悪役令嬢ものが一大ブームとなったのは、そんな時期だった。
人のいいチート主人公が無双する異世界ファンタジー。
不当な扱いにも負けず、健気な努力家の悪役令嬢もの。
剣と魔法の世界に、子どもの頃のようにわくわくした。
「人のいい努力家が報われるハッピーエンドの物語」が読みきれないほど存在していた。
これこそ私が求めていたもの。
そう思って「小説家になろう」や「カクヨム」を読み始めたら、どっぷりとハマった。
王道で定番の作品を数多く読んできたが、まだまだ飽きる気配はない。
ただ、同じ系統の作品を読みすぎたせいで、内容とタイトルが頭の中で混ざってしまい、読み返したい作品がどれだったか、思い出せないことが多くなってきた。
当ブログは、各作品のタイトルと内容を把握するために書いた、私自身のための備忘録だ。
ブログ管理人は「灰猫」。
作品選びの参考になったり、感想に共感したりしてもらえたら幸いです。